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魔法使いハウルと火の悪魔 2/2

最後まで読んだ。
やはりあの年頃の女の子が読んで楽しめる作品だと感じた。
ハウルは随分な性格の描かれようで始まるので男の子はムッとするかもしれない。
ファンタジーや戦いのシーンはちっとも興味が持てなかった。昔は専らファンタジーの作品を読んでいたのだけど。やっぱり年のせいか。

ハウルとソフィーの性格の描かれ様と、読者がそれを読んでいてどう感じているのかよく分かっているかのような描写に驚き感心した。
ソフィーは、ハウルはなんて嫌な奴なんだろうと思っている。実際、いろいろと困った性格の人だ。
ハウルはソフィーをすっかり嫌がって嫌味を言うものの、弟子のマイケルには信頼を置いている。この両者の違いはなんだろうと考えたときに、マイケルは素直に喜びを示す子で、反対にソフィーはなにかしてもらっても鼻を鳴らしていたりキツい言葉で追い立ていたりするからだと気がついた。その辺りからソフィーの嫌な性格にも触れられ始める。「読者もそろそろ同じように思うだろう」と筆者が考えての、この展開だとしたら凄い。

「ハウルは悪いやつじゃないんです。嫌なやつだけど、悪い魔法は使ったことを見たことがない」
このセリフを口にしたソフィーが自身の言葉にハッとさせられたときに、私もハッとさせられた。
確かにそうだ。性格にばかり目を奪われていたけど、やっていること自体は親切だった。
とは言っても、特別なことをしたわけでもない・・と考えている辺り私が未熟なんだろう。

最後の「あのときの可愛い子じゃないか」というハウルのセリフに「ん?」と思った。
自分は現実から逃げているんだということを認めたし、憎まれ口を叩きながらもソフィーのために骨を折ったことを説明はしたが・・「かわいこちゃん」はさっさか素直に言えてしまうのだから何にも変わっていないじゃないかと悪態をつきたくなった。
でも考えてみたら「生まれつきを有り難るなんて理解できない」というハウルのセリフに「私はこの人のことを結局分かっていなかったんだ」と主人公が感想を述べているのだから、きっとハウルはいつものハウルでいいんだ。ちょっと変わってはいるけど、この人はこの人なんだ。

ハウルは気まぐれな人間だったけど根っこのところは善人だったし、ソフィーは面倒見の良い子ではあったけれど、自分の意見を押し付けてしまう強引な性格だった。
作者はどう言いたかったのかは分からないが、今回は「第一印象にとらわれずに接してみましょう」というメッセージとして読んだ。
ただ、こういう「実は」という要素は話作りにおいて欠かせない点であるから作者はそう意図して書いたわけではないのかもしれない。もう一度始めから読みなおせば分かってくることもあるかもしれないけれど、オチの分かっている作品は二度読みたくない。
ファンタジーは興味の範疇になかったので、好きな人にはそちらのほうが魅力的に映ったかもしれないけれど、私には2人の性格のほうに興味を示した。

もう少し文字数を増やしてほしいと思ったが、児童小説にそんな期待ができるわけもなし。
戦闘シーンの描写は、意外と苦手なんじゃないのか..興味を持てない分野だったので読み取ろうとしなかったのかもしれないが。
風景の描写では時折暖かい風が頬に触れるような感覚を覚えたので「オーディオで音の生っぽさを求める人は小説を読んだらいいんじゃないのかしら、コスパも良いし」なんて思った。
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